-後日談-
それから一週間もしないうちに、ユリア嬢とファーニャの結婚式が、シェラによって執り行われた。
村中が新しい夫婦を祝福する空気の中、式を終えてもどうもしっくりこない神父は一人、教会の古びた椅子に腰掛けていた。午後のなまぬるい陽光が天窓のガラスからのびて、ひざの辺りを照らす。
「ま、所詮私達の手に負える事態じゃありませんでしたからね」
問題の男は、そう言って隣に座り、軽く肩をすくめる。
彼もまた婚礼の場に参加し、しかもかなり重要な役を務めていた。
「・・・・・・まさか、仲介役だったなんて」
堕天使が恋のキューピッドだなんて。
「暇を持て余した誰かの悪戯、なんて話もありますが」
悪戯の実行者は、優しい目を神父に向けながらも天井を指さす。
シェラはつられて天を仰いだ。
企画者が“誰か”なんてコト、知りたくなかったと思いながら。
fin
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